ネイティブ広告ハンドブックと広告業界の「蹴鞠おじさん」について
「ネイティブ広告ハンドブック2017」というのがJIAA、日本インタラクティブ広告業界から公開されてそれについてひと悶着あったので書いておきます。
※業界以外の人は読んでも何も面白くないと思います
ネイティブ広告ハンドブック2017
http://www.jiaa.org/download/JIAA_nativead_handbook.pdf
このハンドブックではいわゆるネイティブ広告についての解説と、「こうやって運用した方が良いよね」「ステマはダメだよね」みたいな事について書かれているのですが、このハンドブックに対してライターの方々から感想が投下されます。
くちきんがシェアしてた「ネイティブ広告ハンドブック2017」が取扱説明書レベルに読解大変で涙ですhttps://t.co/a1R7Y64Cv1 pic.twitter.com/7nTVNPqmVg
— 塩谷 舞(しおたん) (@ciotan) 2016年11月7日
ネイティブ広告の件は、ステマの件で個人的に昨年から追いかけている話題なので、一通り目を通し、理解したと認識した上でシェアしました。一方で、先に挙げた医療の例のように、そもそもガイドライン的なものが読みにくいという意見もあると思っています。その意見には「読みにくいよね」と答えます。
— 朽木誠一郎 (@amanojerk) 2016年11月8日
これらのツイートに対して広告業界のえらい人たちがバッシバシツイートを投下。
これが難解と言われてしまうとね。。。 https://t.co/9zhMN6vzY4
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月7日
プロのライターとして、企業のコンテンツづくりに関わるなら、JIAAの「ネイティブ広告ハンドブック2017」は必読なはず。それが、難解だと言うライターは失格だし。仕事を出してる企業も問題。ライター勉強会とか、稼ぐとか、イベントたくさんあるけど、基本的なこと出来てなさすぎなんじゃ…
— 藤代裕之「風の人」重版出来! (@fujisiro) 2016年11月7日
@ciotan 業界人辞めたら?
— 玉川俊哉 (@TwittyTama) 2016年11月7日
みたいな。あとはこのトゥギャッターにまとめられてるものもざっと見ておくといいかもしれない。
この「ネイティブ広告ハンドブック」の内容については、確かに「業界人なら読んでおくべき」って内容である事は間違い無いのですが、その一方で「読みづらい」という声が挙がった事に対して「読めないお前が悪い。勉強不足」という論調で一方的にやっつけるのは少し違うんじゃないかと思うのです。
これに違和感を覚えたので僕が自分のFBで以下の文章を投下しました。
【むかついたから書く】
「ネイティブ広告ハンドブック2017」の事である。
http://www.jiaa.org/download/JIAA_nativead_handbook.pdfこの内容についてライタークラスタの人々が「読解が大変」「難しい」などと呟いたところ、ギョーカイの(恐らくは)偉い人達から「お前もプロなら最低限これくらい読解出来るようになれ」「最近の若手はこんな程度か」「レベルが低すぎる」「これが難解ならライター失格」みたいな、けっこう辛辣なワードがボッコボコ飛び出したのだ。
これについて反論する。
僕はこの「プロなら読めて当然だろ」みたいな、受け手のリテラシーに丸投げするようなやり口が大嫌いで、特に広告まわりには何故かこういう人達がたくさん沸いて出て来るのが不思議でしょうがないなと常日頃から思っているのでこの際に書いておきたい。
・難解な文章でもすらすら読めるようにライターは努力すべき
という論はわかる。
そりゃまあ読めないよりは読める方が良いよね、という一般論的な話だ。
ただ、今回の場合はそれと同時に、
・発信者側もなるべく多くの人に理解されるようにコンテンツを作るべき
というのも成立するはずで、「読めない」というライターだけを一方的に批判するのはどう考えたっておかしい。だって、この「ネイティブ広告ハンドブック」については業界関係者以外も理解しておいた方が良いに決まっているからだ。
ネイティブ広告に触れるのは読者であり消費者であって、それが適切に展開されているのかどうかの判断基準はその消費者達も持っていた方が良いに決まっている。大多数の消費者がこのガイドブックの内容を理解していた方が、業界の適正化に寄与するのは明らかでしょう。飲料にくっついている成分表が難解で「業界の関係者なら読めるように」なっていたら困るのである。
そもそも、WEBメディア界隈は言ってしまえば素人がばんばん参入してくる業界でもある。大学出たての新卒がメディアの編集長をやってる事なんてザラにあるわけで、
そういう実情を知らないわけがないくせに、そういう人達でもスッと読めるような努力を放棄して「これだから素人は」みたいな目線で語るのは傲慢だし、最初から「業界関係者なら読めるでしょ?」「読んで当然でしょ?」という姿勢で来るのは発信者側のエゴでしかない。
ライター側はネイティブアドに対して理解する姿勢と、理解出来るまで読むという努力が必要な事を自覚するのと同時に、発信者側も「わかりづらい」という反応を真摯に受け止めて改善に努めるというのが同時に成立する事こそ、本来の適切な、業界のあるべき姿なのではないかと思った所存です。
以前電通の勉強会で「貴方達がこれまでにやってきたのは蹴鞠だ。選ばれた貴族が良くわからない言葉と良くわからないルールで良くわからない試合をしてきた。今まではそれでよかったのかもしれないけど、デジタルはそうはいかない」って言ったのはこの辺に対する批判も含んでおります。
という内容。
僕のスタンスとしては「広告に関わるライターは読む努力をしなくちゃいけないよね、でも発信者も『読みづらい』という意見は真摯に受け止めなきゃだよね。WEBの発展と共にメディアには素人もガンガン参入してくるからね」という感じです。
で、これに対して偉い人達からすると「そもそも業界人向けに作ったものだから、難しいなんて素人の意見にイチイチ付き合ってられん」っていう事なのかなって思ってて、まあそれはそれで一理あるかなとも思うんですよ。例えば医者向けの機関紙なんかに「難解だぞ。専門用語使うな」ってイチャモンつけるのは明らかにおかしいわけで。ただまあメディアの場合は免許制度があるわけじゃないし「今後も素人がどんどん参入してくる」っていうのが加わるのでややこしいわけですが。めちゃくちゃ人気のある大学生Youtuberとかも居るわけだし。
まあそんな感じで議論が進んで行くのかなーと思ってたのですが、その後僕のFB上で、その業界の偉い人と行われたやりとりが「あー、これは象徴的だなぁ」と思ったのでざっとまとめてみます。
まず一人目が高広伯彦さん。ギョーカイの偉い人だそうです。
議論している所に突然の哲学めいた問いかけ。
「なんぞ?」と思ったのですがとりあえず答えました。
何故かナチスドイツに例えられてしまいました。
そうなるとまあ、当然こう聞くじゃないですか。
ね。僕も答えたんだから。
そしたら返答がこう。
「フリーザかな?」って思った。
いや「僕に」とか言われても貴方が誰なのかそもそも知らんし。
これですよこれ。
これこそが「相変わらず蹴鞠をやってらっしゃいまんな~」って思うんです。
なんであれメディアに関する仕事をしている人は、マクルーハンをちょっとぐらいカジッて欲しいよね。著書をまるごと読めとは言わないけど、いい解説本は何冊もあるし。
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月8日
まあそのマクルーハンについては知らなかった僕が無知なだけなんだろうし、その内読んでみようと思うのですが、「ギョーカイ人なら最低このくらいは読んでて当然だよね~」みたいな、そのサブカルオタクのマウンティング合戦的な思い込みが広告業界を変なモノにしてると思うんですよね。
その後も「どこを起点にするか」とかわちゃわちゃした問答があって、最終的に出た回答がこれ。
「メディアとは、何かと何かを繋ぐ、媒介するものである」だそうです。
最初からそれ言えっつーの!
っていう流れ。
モノ書きって、教養が求められるはずなんだよな、本来は。
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月9日
ある領域のことを話してる際に、その領域について知識がないのに議論を起こしたり参加したりするのは罪に等しい。
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月8日
その後もTwitterで昂っておられる。
そしてもう一人。
法政大学准教授の藤代裕之大先生。
例えばこれ。削除するかも知れんからスクショで貼りますけど、
こんなもん誰一人として言ってないからね。
「素人でいい」なんて誰も一言も言ってないし、
「わかりやすく説明しろ」も誰も一言も言ってない。
「難しかった」「わかりづらい」という指摘があったにせよ、
「もっとわかりやすく説明しろ」なんて誰も言ってないわけですよ。
「難解という声に対して耳を傾けるべきじゃないか」っていう問題提起はしましたけど。
それを勝手に自分なりに解釈して、存在しない発言をした存在しない人物に鼻息荒くケンカふっかけてるんだから「この人、頭大丈夫かな?」と思わざるを得ません。
そんなわけでそのあとにご自身で呟かれた事をよーく噛み締めて今後のTwitter活動に励んで頂ければと思います。
ね。事実と解釈を分けるのは基本だからね。
急に横から出てきて、「きちんと指導してください!」って謎の関西弁で偉い人の尻馬に乗る藤代さんの雄姿が見れるのはFBだけ!
あとはネットのリテラシーについても深い議論をしました。
とりあえず今回僕がやりとりをした人物2人を挙げたのですが、
僕がFBの本文中に書いた「蹴鞠をやってる」っていうのはまさにこの事だと思うんですよ。
ギョーカイの人がギョーカイの言葉でギョーカイのルールを作ってる上に、「俺たちはギョーカイ人なんだぞ!」っていう選民意識がめちゃくちゃ強い。だからダメなんだっての。
"自分よりも経験や知識がある人に対して「上から目線ですね」って言える人ってある意味すごいと思います”というある意見。僕で言うと長澤 秀行 (Hideyuki Nagasawa)や佐藤 尚之 (Naoyuki Sato)さんに「貴方上から目線ですね」って言うようなもの。怖いわ!w
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月9日
このご本人のツイートなんかにすごく表れてるんですけど、この高広さんなんか最初から「自分はインターネットのライターごときより経験も知識もある」っていう前提で来てるじゃないですか。
でも、言っちゃなんですけど僕は純粋な広告畑の人間じゃないからこの人の事なんて知らないんですよ。僕はサッカーで戦ってるつもりなのに、蹴鞠業界の偉い人に上から目線で来られた所で「いや蹴鞠やってないし」ってなるわけですよ。「え?飛燕旋風脚知らないの?」って蹴鞠の必殺技の名前出されても困るんですよ。「これが新しいルールだから球を蹴る人は必読でおじゃる~!」って言うから見に行って、そんで「難しい」って感想書いたら「これが難しいなんて球蹴り失格でごじゃる~~~!」って。勝手に決めんなって話です。
結局のところ『ネイティブ広告ハンドブック』の件で騒いでいらっしゃるのは、ネット系のライターの方々(の一部とその読者の一部)であって、で、「俺たちもコンテンツ作る側だから、俺たちも当事者。でその当事者が理解できないモノを書くな」、って主張であるという理解でいいかな?
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月9日
これも全然違うんですよね。僕は終始一貫して「俺」を主語にしてない。だって僕はまあ普通に読めたからね。「確かにしおたんはこれくらい読めた方が良いんだけどなぁ~」って思ったからね。でも高校生Youtuberで人気がある人が居るように、いわゆる素人がメディア界隈にガシガシ参入してくる時代になってるんだから、「難しい」っていう指摘に対して「読めないお前が悪い」っていう姿勢を取ってて良いんですか、って事を言いたいだけ。
弁護士や医者みたいに国家試験があってどこぞに認定された資格ならともかく、メディアなんて今や参入障壁が限りなく低いわけで、言った通りYoutuberみたいにいわゆる「素人」の学生が大きな影響力を持つことだってあるわけですから、そういう人達にもちゃんと理解して貰う方向を目指した方が良いに決まってるのに、そういう人達に対しても「マクルーハンも読んでないようじゃなぁ~」ってフカすんですか貴方は、って感じです。「正しい理解と普及」が大事なのに、それをマウンティングに利用して悦に入っててどうすんの、っていう。
「業界人なら」とか「プロなら」っていう言葉がこの人達がどうも好きみたいなんだけど、その「業界」とか「プロ」っていう、普通の人達を低く見るような姿勢があったからこそ広告が消費者に嫌われておかしくなってるんじゃないかなぁと思うんですよ。
今回の、
・読みづらいか、読みづらくないか
・わかりやすくあるべきか、あらざるべきか
っていう議論については言わば枝葉の部分で、根っこの部分の問題はこういう、ギョーカイの偉い人たちの傲慢さにあるんと思うんです。
実際、このハンドブックが読んでおくべき内容である事は事実だと思うので。ステマとか良くないからね!
しおたんも「勉強して読む」って言ってるわけですし。
まず現実的に、現時点でネイティブ広告をちゃんと理解してほしいのはライターさんたちではなくて、媒体のビジネスサイドの人々と広告主、代理店だからね。ライターさんや編集者については、ステマはあきませんよ、くらいで。
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月9日
だからこそ最初からこれを言っておけばいいじゃん、って思うんですよ。
議論の時に「とりあえず広告主、代理店さん側に理解して欲しくて作ったものだから、ライターさんや現場の人向けにはどうするか今後考えていきましょう」って言えばよかったんですよ。それを「マクルーハンが~」ってブチ上げるからややこしくなっちゃう。
「このハンドブックは業界人向けに作ったものだから業界外の人は難しいかも知れないけど、業界で今後仕事するならわからない単語を調べながらでも読んでおけばいいよ」
くらいなら僕もイチイチFBに書いたりしないわけです。
広告・マーケティング業界って、どんどんレベルが低くなってきてる感じがするわ。
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) 2016年11月7日
言っちゃあなんですけど、こういう調子の人が業界の偉い人として上の方にデーンと鎮座してたらそりゃあ現場はやりづらいわ、って思いました。だって、議論しようと思ったら「君ィ、マクルーハンは読んだことあるかね!?」からスタートするんでしょ。こっちからしたら「何それ」って感じじゃないですか。「そんなに暇じゃないんですけど」って感じじゃないですか。
とは言え、まあこういう事例って広告まわりだけの話でもないんだろうな、と思うんですよ(広告まわりがひどいのは事実にしても)、ただし、たぶんどこの会社にも蹴鞠おじさんは居るんですけれども、そういう人って普通はまあ出世しないんですよね。だからこういう人達が偉くなっちゃう広告まわりがおかしいのか、もしくは登場した二人が別に広告まわりでも偉くないのかのどっちかだと思います。現場からは以上です。
【補足】
・「腹立ったらエントリ書いて保存してとりあえずそれでスッキリする」というメソッドでこのエントリを保存していたのですが、hagexさんが書いちゃったので公開する事にしました。
・例として「蹴鞠」を挙げてしまいましたが、「古くて、伝統があって普通の人が理解してないもの」の代表として挙げたので蹴鞠業界に他意はありません。気分を害す人が居たらすいません
・これを公開しちゃうと「ヨッピーもじゅうぶんややこしいやつだ」って言われると思いますけど、なんかほんと、すいませんマジで……。
備忘録いろいろ
ここ数日が色々と大変だったので備忘録的に書いておこうと思います。
個人的な話なのであっちのに書くわけにはいかないし、主にこれについて書く。
愚痴みたいなやつなのであんまりシェアはして欲しくないかもしれません。
普段僕をフォローしてる人達だけに読んで欲しいな、って感じ。
【なぜYahoo!ニュース個人で書いたか】
そもそも、「よし、書くか!」と思ってtwitterで「書きます」って宣言したのは良いけど、宣言してからもあちこちから色んな話が飛び出して来て、気付いた時は「火中の栗」どころかドロッドロに溶けたマグマに手を突っ込むような勢いになってて「延焼まったなしやんけこれ……!」と驚愕しました。
しかしながらそれだけ多数の人の注目を集めているという事の証左でもありますので、まず最初に書く媒体の候補として考えたのが有料noteです。
例えば、
そんなわけで僕と一緒に店舗に向かったケンヂさんですが、
そこで、T部長がケンヂさんに向かってこう言い放ったのです……!
--- ここから先は1,000円の課金が必要です -----
みたいにやれば1万人くらいが課金してくれるだろうし、半年くらい毎日ソープランドに行く資金が出来るな、と思いました。
そんなわけでわくわくしながらnoteでの入稿作業を進めていたのですが、ふと我に返って考えてみると1万人が課金する一方で10万人くらいが「あれ?僕貴方の親でも殺しましたっけ?」っていう勢いで罵詈雑言を飛ばして来るだろうし、テカテカした顔でソープランドから出てきたら目出し帽かぶった5人組に金属バットで撲殺されたあげく泪橋のたもとに捨てられる可能性あるな、って思いました。
流石に殺されるのは嫌なので結局はYahooニュース個人を選んだんですけど、何故Yahooにしたかと言うと、第一に、Yahooニュースでは「長坂の戦いの趙雲子龍かな?」っていうレベルで山本一郎さんが暴れまわっていらっしゃるので、三国志で言えば王平くらいの僕が多少暴れたところで大丈夫かな、と思ったからです。
第二には、こう言っちゃあなんですけど、インターネット上でおじさんとおばさんがたくさん集まる場所と言えばやっぱりYahooのトップページだからです。はてブユーザーなんかはリテラシーが高いでしょうし、GunosyもNewspicsもスマニューもSNSも、やっぱりおじさんとかおばさん世代なんかにはなかなか届きにくいんだろうなぁと思っていて、そうなると本当に読んで欲しいターゲット層が集まるのはたぶんYahooなので、Yahooで書いてトップページに載るのを狙おうと思いました。おかげさまで狙い通りトップにも載り、恐らくは100万人以上の方に読んで頂けたかな、くらいの反響で良かったです。課金しなかったのでソープには行きそびれましたけど。
【レベルアップ音が鳴った】
いきなり「レベルアップ音が鳴った」と言ったところで「あれ?LSDでもやってるのかな?」と思われそうですが、LSDはやっておりません。
こないだロケットニュースの佐藤記者と飲んでる時に話していたのですが、ライターを長年やってると、「レベルアップ音が鳴るタイミング」みたいなのがあります。
ドラクエのチャラララチャーッチャッチャーってやつです。
古いので言えばこれ。この記事を書いたことで自分の中でなんとなく「レベルが上がった」みたいな感じがありました。この記事を書くまで、僕はあんまtwitterとかを使っていなかったのですが、この記事を書くにあたってtwitterで実況したりしてなんとなくSNSの使い方を覚えたのはこの記事がきっかけです。これを皮切りにtwitterで実況しながらなんかやる、みたいな記事をたくさん書きました。
んで次がこれ。URLが変わってるのでSNSの数値がリセットされてますが、たくさん「はてブ」がついた記憶があります。これで何のレベルがあがったかと言うと、単純に「はてブユーザーに顔を覚えられた」ということです。
この記事が出るまでは僕が書いた記事ってあんまりホットエントリ入りしませんでしたし、ホットエントリに入ったら入ったで、
「顔が不愉快」
「劣化版DPZ」
「誰?」
みたいなコメントが毎回毎回大量につくので激怒していました。しかしながらこの記事がきっかけで顔を覚えて頂いたのか、その後は好意的なコメントを頂く事が増えたように思います。やはり、殴り殴られ、煽り煽られで死屍累々の戦場とも言えるはてブの皆さんに顔を覚えて貰おうと思うとガチンコの殺し合いを見せなきゃいけないんだなぁと思いました。
んで去年がこれ。これでなんのレベルが上がったかと言うと、自治体からのお仕事もたくさん頂くようになったってことです。これまでは基本的に企業相手の仕事ばっかりだったのですが、これを契機に佐賀県とか弘前市とか東京都とかそういうところからもお仕事を頂けるようになりました。ありがとうございます。皆さんが納めた税金はまわりまわって僕に入り、そのお金で僕は歌舞伎町の夜の経済を景気よくグルングルンまわしております。今後ともよろしくお願いします。
んで今回の記事でも「レベルアップ音鳴ったなぁ」って思ってます。レベルアップして何を覚えたかというと「SNSマジすげぇ」ってことです。たぶんああいう記事書くために内部情報集めようと思うと結構大変なんじゃないかと思いますし、各報道機関が一番苦労する部分じゃないかなと思うのですが、twitterで募集したら最終的には30人くらいの人からお話を聞けたのであります。もちろん報道機関とかならそこから「社員証見せてくれ」とかでもっときっちり裏取りするんでしょうけど、そもそもの「あ、僕現役社員ですけど」みたいな接触を求めるのも恐らくは大変なことなのに、そういう意味の苦労は全然なかったので「これってなんかすごいことなのでは」って地味に震えております。
別にジャーナリズムみたいな事がやりたいわけではないので今回みたいなケースはそうそう無いかと思うんですが、IQ低い感じの記事でもこうやってあれこれ集めてやることは出来るよなぁっていう。わーっと人集めてなんかやりたい。殺し合いとか。
【延焼こわい】
ケンヂさんとお店側の交渉が決裂した時点で僕の元にはもうけっこう情報が集まってましたし、現場の話もあったので「これはあかんやつや!」という確信を持っていたため決裂した夜に僕もPCデポを非難するようなツイートをしたのですが、一般的にはまだ「そっちにも問題あったんじゃねーか」的な、店舗擁護派的な意見もたくさんあったので、僕に対してもけっこう批判ツイートとかメールとかが飛んできました。
僕の中では「まあ経緯を明らかにすればそういうのは激減するやろ」と思ってましたし、「経緯はちゃんと記事にするから待っててね」とも言ったのでまあみんな待っててくれるのかなと思っていましたけど、全然待ってくれなくてびっくりしました。「え?気が短すぎじゃない!?」「え!?両津勘吉なの!?」って。まあ僕も悪いんですけど。でもあそこで言及しておかないと出す予定の記事に注目して貰えないかなと思ってツイートしたわけです。
そんなわけで「今、そこにある情報」で判断してばんばんツイート飛ばして来る人達が居て、個人的には過去に炎上とかを経験したことがなかったので「これが炎上っていうやつか……!」って布団かぶって震えました。もちろん擁護してくれる人の方が全然多かったんですが、僕は普段あんまり批判めいた事を言われないタイプの人間(何故なら普段から風俗の話ばっかりしてるような人間にマジになる人はあんまり居ないからです)なので、落ち込んでる自分に気付いて「僕、メンタル弱かったのか……!」ってびっくりしました。
そんなわけで「記事さえ出せばみんな理解してくれるんじゃないか」って思ってたし、「なんでこんなドロッドロのマグマに手を突っ込んだんだ……!」っていう後悔しかなかったので、とにかく書き上げたものを早く世に出したくてしょうがなかったです。例えて言うならチンチンに焼けた石を素手で持たされてて「早く!早くこいつを投げ捨てたい!」みたいな気分。出したら出したでクルッと手のひら返してる人とかも居て人間不信になるかと思いました。なんか奢ってよ。
【本業に思いっきり支障が出た】
そんなわけで色んなものをすっぽかしてマグマに手を突っ込んでいたのですが、
怖くて「締切、間に合わん」という連絡すら送れてません。
各ご担当者様におかれましてはどうぞ広く、暖かいお心で僕を迎えてください。
お風呂上りに母親が、フカフカのバスタオルで赤ちゃんを拭くような、ああいう感じでお願いします。ガラガラも哺乳瓶もつけて欲しいです。
以上、愚痴と言い訳でした。
最初にも言いましたがあんまりシェアとかはして欲しくないかもしれません。
7月15日金曜日 ヨッピーがスナックの1日ママになります
明後日15日金曜日、五反田のスナックで一日ママをやるよーーー!
【場所】
コワーキングスナック CONTENTZ分室
東京都品川区西五反田1-9-3
リバーライトビル2F 49号
【時間】
7月15日(金)18時~24時まで
【料金】
チャージがおひとり1000円
ドリンクは全て1杯500円のキャッシュオン
とりあえず一日お店でボーっと立ってるので、花金なのに行くところなくてヒマ、みたいな人は是非来るといいよ!
インターネットの話とか人生相談にも乗るよ!
【注意事項】
禁煙のスナックなのでタバコは店の外の灰皿でオナシャス!
お店が狭いので譲りあって使ってね!入れなかったらごめんね!混み具合は当日Twitterで実況するよ!
入場待ちになったらビル内に他にも色んなお店があるから探索しててね!
食べ物はカワキモノくらいしかないよ!スナックだからね!
以上、よろしくネ~~~~!!
ヨッピーがいろいろ募集する記事
こんにちは。ヨッピーと言います。
現在フリーランスという名の根無し草生活を送っておりまして、しょうもない記事を書き散らしてはお企業様からゼニころを頂き、口座にお金が振り込まれた瞬間に全額おろして歌舞伎町に突撃するような毎日を送っております。
ありがたい事に本業については順調そのもの、といった感じで色んな案件に声をかけて頂いているような状況なのですが、毎年恒例3月4月の繁忙期を終えて一息つけたので、個人的にやりたい色んな事の実現に向けてお手伝い頂ける方その他色々募集してみたいな、と思った次第であります。
ご協力頂ける方、大募集~~~~!
募集その1:カメラが上手で僕に教えてくれる人
ソニーのミラーレスのカメラを使って普段写真を撮っているのですが、
1:フルオートにして
2:シャッターを押す
以外の使い道を一切知らないので、設定とかカッコイイ写真の撮り方とかを教えて欲しいです。外に出て道端で色々撮影しながら教えてくれると嬉しい。
半日5時間の拘束で1万円くらいでいかがでしょうか(プロの人相手だと安いんでしょうけど))
募集その2:弁護士さん
「軽いノリで告訴する」みたいな記事を制作したいので、お手伝い頂ける弁護士さんを探しております。こちらに関しては慣例に従って正当な報酬をお支払致しますので「ネット系の仕事、やろっかな~」みたいな方がいらっしゃれば何卒よろしくお願い致します。
募集その3:英語が出来る人(ネイティブ)
「留学したことある」とかっていうレベルではなく、英語圏で生まれ育った、みたいなネイティブな方を募集してます。逆に日本語は多少おぼつかなくても問題ありません。日本語のコンテンツを英語化したいな、と思っております。こちらも正当な報酬をお支払いします。
募集その4:行政書士さん
以前にノリで作った「株式会社メキシコ」を正式に稼働させたいと思っております。
具体的には社名の変更、登記の変更を行い、以前の応募で当選した方々に株券を発行、みたいな業務を代行して頂ければと。同じく慣例に従って正当な報酬をお支払させて頂きます。
【あとはお仕事の話】
これまで通り「連載してちょ!」とか「PR記事書いてちょ!」とか「メディア運営教えてちょ!」みたいな依頼については引き続き募集しておりますが、「今までやった事ない仕事」みたいなのもやってみたいなぁと思っておりますので、「とりあえずこんなのあるけど、どう?」みたいな軽いノリで結構なので是非お声かけを頂ければと存じます。「こんなのやりたいんや!」みたいな事については羅列しておきますのでよろしくお願いします!
【実績あってお金欲しいやつ】
・記事の制作、執筆
・広告記事の制作、執筆
・メディア運営のアドバイザー的なやつ(隠れ編集長みたいな)
これらは引き続き募集してます!
お仕事ちょうだい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1
【実績ないから別にお金いらないけどやってみたいやつ】
・いわゆる「バズ動画」の企画
色んなやつを見てきて、自分なりに「ウケる法則」みたいなのを見つけた気がするので、これが正しいのかどうかを検証したいなと思っております。全然ノーギャラで良いので企画段階からブレーンに加えて頂けると嬉しいです!
・リアルなイベントの企画
どこかの会場借りてわーっとやるようなイベントの企画もやりたいです!
「ネットで話題になる」とか「ネットでウケる」みたいなのはずっとやってきたので、同じく話題になるようなイベントの企画ってけっこう考えられるんじゃないかなあと思っております。「ゲストで出てください!」とかではなく、同じくノーギャラで結構なので企画段階から混ぜてください!!!!!!!!!!
あとはメディア出演だとか学生向けの講演なんかは、僕みたいなクズをそんな立派な所にお呼び頂くだけで光栄だし「ノーギャラどころかむしろ僕がお金を払います!!!!!!!!」くらいの感じなので気軽に声かけてネ!
以上!!お心当たりのある方は、
yoppymodel@gmail.com
までご連絡下さいまし!!!!!!!
頼むぅ~~~~~~!
ヨッピーが2015年に書いた記事まとめ
つい先ほど、僕を載せて旅立つはずの飛行機が僕を置いて離陸してしまったので記事を書く事にしました。
今成田空港です。たすけてくれーーーー!
【1月】
「ただひたすら大阪でたこ焼きを食べる」という、ただそれだけの記事です。
そもそも、ネット上にある「大阪で食べたいたこ焼きまとめ」みたいな記事って、
「え?その店、入れる!?」みたいな、食べた事ある人ならまず入れないだろー、っていう微妙なお店が入ってるケースも多く、
結局食べてない人がネットで拾ってきたものを適当にまとめただけの記事だったりするのでその現状に腹を立てて書いた記事。
首尾よく「大阪 たこ焼き」でググると一位になるので良かった。
【2月】
「全員童貞vs全員AV女優合コン」というどう見てもAVのタイトルにしか見えない記事。
紗倉まなちゃんをはじめウルトラスーパー豪華女優陣に出て頂いたので、
ご協力頂いたSODの皆さんには頭が上がりません。チンコは持ち上がりますけど。
【3月】
無職の僕が何故かCDデビューすることになった話
最近僕の記事を見始めた、みたいな人は知らない人も多いと思いますが、
実は僕CDデビューしてるんですよね。
「ポニーテールとシュシュ」を作曲したスーパー売れっ子作家さんに曲を書いてもらい、
販売元がエイベックス、制作がテレ朝ミュージック、30万円自腹切ってリリースイベントやって、
ナタリー、CINRA、KAI-YOU、ライブドアニュース、ねとらぼと色んな所で話題にして頂いたのに全然売れませんでした。
当たり前や!
ちなみにまだAmazonから買えますけど別に買わなくて良いです。
【4月】
special.smartguide.yahoo.co.jp
元切込隊長こと山本一郎さんに出て頂いた記事。
山本さんが長い間童貞をこじらせてたのに今では3人の子供に恵まれて良きパパをやってらっしゃってて、
ネット上の「コワモテ」のイメージとのギャップでこの人こそ適任や!って思ってたらやっぱり適任でした。
ページ分割無しで一撃60万PV。すごい。
【5月】
5月はこれですね!数字がえらいことになってました。
ページ分割してるとは言え100万PV超えてる。この記事では書き切れないくらいしみけんさんはネタの宝庫なので、
また何かの機会に面白い事をご一緒出来たら良いなーとか思ってまする。
【6月】
special.smartguide.yahoo.co.jp
「テレビの100キロマラソンって本当に大変なの?なんだかんだ楽勝やろ?」
って長年思っていたので試してみました。
【結論】大変だった。
【7月】
その孫が遺産を使って買う、っていう記事です。
ね。既に面白そうでしょ。実際面白いから是非見てね。
NHNとかで特集してても全然おかしくないストーリー。
【8月】
8月はコレ!合計シェア3万は年間1位ですね。
PVだとたぶん5番目くらい。
あちこちで褒めて貰えたり好意的に言及される事も多くてありがたい限りであります。
【9月】
「雑に会社を作る」という斬新な企画。なんか数字がバグってる気がする。
URL変わったのかな。
当選した株主の方々、もうしばしお待ちくだされ……!
【10月】
「鼻炎の手術をした」というただそれだけのレポートです。
【11月】
世界のHONDAから仕事が来た!と思って大喜びで取り掛かったら色んな意味で死ぬほど苦労した記事。
最終的には気合で乗り切ったので是非読んで下さい!
【12月】
そしてラストを飾るのがこれ!
将棋の世界って前々から興味があって佐藤7段に出て頂きました!
全体的に濃い。いや~面白かったなぁ~。
そんなわけで……、
【今年もウケてよかった】
年末の忘年会なんかで会う人に「ヨッピーさん今年めっちゃバズってましたね~!」みたいな事を言われる事が多かったんですが、
言って来た全員に「いや、別に去年もウケてましたから」って言い返してました。嫌なやつ。
ちなみに2014年のまとめはこっちです。
ほら、去年もウケてるやろ?
2014年にヨッピーが書いた記事まとめ | ヨッピーのブログ(仮)
【振り返って】
振り返って考えてみると、今年はおかげさまで「やりたかった事が段々出来るようになってきた年」だったなぁという気がします。
例えば旅レポとかもそうなんですけど、もう2年も3年も前から「旅メディアで旅に出る記事書きたい」ってずっと言ってたんですよね。
旅って強いコンテンツである事は間違いないのに、WEBの旅記事って「これ絶対現地に行ってへんやろ」っていう雑なまとめ記事ばっかりなのでその辺をちゃんとやりたくて。
その辺は「ジモコロ」でだいぶ実現しつつあるし、「どこそこ行って下さい」みたいな依頼もおかげさまで頂くようになったのでありがたい限りです。
旅以外にも「自治体と組んでなんかやりたい」って前々から思っていたんですが、
それも千葉市長のシムシティ記事とか弘前市長と飲みに行く記事とかで実現したし、
東京都の観光事業でご指名を頂いたりもしたわけであります。いやー良かった良かった。
ヨッピーさんが弘前を満喫 2「市長と本音トーク」編 - 弘前市
しかしながらこれは言っておかなきゃいけないなぁというのがですね、
僕がやりたい事をやれるような環境になってきた、というのはつまるところフォロワーの皆さんのおかげなわけです。
もちろん記事を作るのに協力してくれたバーグハンバーグバーグのみんなやノオトの方々、その他編プロの人やカメラマンにモデル、出演して頂いた方々等々も大きいんですが結局そういう人達も僕に何のバックグラウンドも無い「ただのヨッピー」なら協力してくれるわけがないんですよねこれが。
おかげさまでTwitterのフォロワーが4.5万人、FBの友達+フォロワーが8000人、LINE@の登録者も8000人、
あとは良くはてブをつけたりしてくれる人も居るんですが、
そういう人達が僕の記事をツイートしてくれたりいいね!してくれたりはてブつけてくれたりっていう、そういう積み重ねの上で僕の記事が成り立っているわけです。
いやマジで。
良い歳こいてブラブラしてる中年太りの小汚いオッサンの事なんて誰も相手にしてくれないに決まってるじゃないですか。キャバクラ行っても誰もチヤホヤしてくれないし。
千葉市長だって僕の過去の記事やTwitterを見て「こいつまあまあ数字持っとるな」くらいに思ったから依頼を受けてくれたんでしょうし、
弘前市長が一緒に飲んでくれたのも結局の所は僕の「数字」を見てるからなわけです。
そんなわけで今年書いた僕の記事の数字が良かったっていうのは皆さんのおかげだし、
僕がやりたかった企画が実現したっていうのも皆さんのおかげなわけで、僕はもう皆さんに足を向けては寝れないな、と思うんですよね。寝てますけど。
皆さんへの感謝の気持ちは、CD出した時みたいに「入場無料でしかも500円貰えるイベント」的な何かしらとか、渋谷でパンツ配る事件とかああいうしょうもない形で還元しようと思ってますのでお楽しみにして頂ければと思います。僕の本が出るとかいう噂もチラホラ出てますので、その印税は何かしら皆さんに喜んでもらえるようなことに全額ブチ込むつもりです。
そんなわけで来年も僕の事を見捨てず、
皆様方には何卒よろしくお願いしたい所存であります。
以上、成田空港より愛を込めて。
ヨッピー
【神が集いし島】東京の離島「神津島」から絶景写真をお届けする
こんにちは。ヨッピーです。
突然ですが、皆さんは「神々が集(つど)いし伝説の島」をご存知でしょうか。
まあ「伝説の島」って言われても中学生が書いたオリジナル小説に登場しそうな名前だし、「クルクルパーのラノベ作家がつけた名前でしょ?」と皆さんが勘違いしても何の不思議もありません。
しかしながらこの「神々の集いし伝説の島」ですが、実は東京都に実在するんですよ。
いや、マジで。その名も「神津島」で、いかにも神様が住んでそうな名前!
古来より、伊豆諸島の真ん中に位置するこの神津島に、島の神々が集まって水の配分について話し合ったという伝説が残っていて、それによって神津島は「神々の集いし伝説の島」と呼ばれるようになったそうです。
まあ偉そうに解説しておいてなんですが僕もこの島の存在を知ったのは割と最近の話なんです。
↑の赤崎遊歩道の写真をネットで見て、飛び込みとか水遊びが大好きな僕が「何これ!最高やん!来年の夏行こ!」とテンションを上げたのがきっかけ。
そんな時に今回の企画、東京都の観光PR事業で「東京都の島とか山とか、どっかに行って記事書いてくれへん?」と声をかけて頂いたので「じゃあ、神津島行く!」って宣言してお邪魔出来る事になったわけです。やったーー!
はい。
そんなわけで今回は東京都の、神々が集いし伝説の島、神津島に2泊3日で遊びに行ったのでレポートしたいと思います!
あと、最近は「ここ良いわー!」とか「これ美味いわー!」とかって書くと「ステマでしょ?」って怒る人が多くて大変なのででっかく書いておきますね。
東京都観光PR事業のPR記事です!
それでは行ってみましょーーーーーー!
じゃん!そんなわけで調布飛行場から45分で神津島に到着!早ぇ!
飛行機以外にも高速ジェット船という高速フェリーが竹芝から出ていたりするのですが、冬場になると便の数が減るので今回は空路で神津島入り!
正規運賃は片道15300円ですが往復割引があったりお得なパッケージツアーがあったりするのでその辺はネットで探してみても良いかも知れない。
出迎えて頂いた神津島観光協会の方に連れられ、漁港に向かう途中に撮った風景がこれ。
「青すぎる」
「エーゲ海です」って言われても納得しそうだし、
「神々が集う島です」って言われても「うん、たしかに」って言いそうになる。
そして到着した漁港がこちら。ザ・漁港って感じ。
はー、同じ港でもお台場とは全然違うわーーー。
まあ皆さんも、「これが都内!」なんて言われたところで信じられないと思うんですよ。
僕も「いやー、なんだかんだ言ってここ、沖縄とかなんじゃないのー?」
とかうっすら信じられなくなってたんですが、
でも車が品川ナンバーですからね。笑う。
違和感ありすぎるやろ。
■魚を釣りまくろう
じゃあなんで漁港に来たかっていうと、船釣りをするためなんですよね!
神津島は釣れまくる釣りスポットとして人気なので、
海水浴客で賑わう夏場以外のシーズンは釣りを目当てに来る人が多いそうだ。
僕、船釣りなんかやったことないけど大丈夫なのかしら。
海から見た神津島。こうやって見るとけっこうでかい。
ポイントに着いたら船長に教えて貰いながら仕掛けを海に放り込む。
船長が魚群探知機で魚群の居る深度を教えてくれるので、
その深度に合わせて仕掛けを沈める仕組み。
まあ、速攻で釣れるよね。なにこれ。
開始5分で釣れた!すげぇ!
「これはイサキだな!釣れたては刺身にすると美味いよ!」
「おお!幸先良いスタート!他には何が釣れるんですか?」
「うーん、タイも釣れるし、今の時期だとシマアジだな!」
「シマアジ!高いやつじゃんそれ!食べたい!」
その後もイサキ、ウメイロ(これも刺身が美味しいらしい)、イサキ、イサキ、イサキ、とイサキばっかり釣れます。
「シマアジ釣れねぇな!今日はあんまり調子良くないかもなぁ」
「いやでもそう簡単に釣れるもんでもないでしょ!僕、釣りなんて中学生の時にブラックバス釣ってた以来の初心者ですもん」
「いやー腕は関係無ぇよ!まあ釣りは水モノだから当たり外れはあるけど、今日はハズレだな!」
「言い切りやがった」
そして時間が経つにつれ、船酔いでだんだんこんな感じになって来る僕。
相変わらずイサキばっかり釣れます!
「よーし、今日はシマアジ釣れるまで粘るか~!」
「船長」
「ん?どした?」
「船酔いでギブアップです」
「oh……!」
結局2時間で釣れたのはウメイロが1匹、イサキが7匹!
シマアジが釣れなかったとは言え大漁や!
「何言ってんの!こんなの全然ダメよ!」
「え?そうなの?」
「普段ならもっと釣れるんだから!こないだなんてカップルで、シマアジ含めてバケツ一杯分くらい釣って帰ったよ!まあ今日は運が悪かったな!」
「すいませんね。朝ごはんにカツカレー食べたせいか船酔いで死にそうだったので……」
【この日覚えたこと】
・船釣り初心者の人は朝ごはんにカツカレーを食べてはいけない
釣った魚は船長が発泡スチロールに詰めてくれたので、
観光協会の方におすそわけしつつ、食べられる分だけ本日宿泊する予定の民宿「平和荘」のご主人にパス!
神津島の民宿はたいていこんな風に釣った魚を持ち込めばその日の夕食として出してくれるらしい(要確認)、いやー楽しみ!
■温泉に行こう
路地の多い神津島の街並み。
西日がきつくて「島に来た!」って感じがしますね。
夕食までまだ時間があるし、
「神津島にも温泉がある」という噂を聞き付けたので早速向かう事にする。
島唯一の温泉であるところの神津島温泉保養センターには、
役場からバスも出ているそうですが、せっかくだしと思って歩いて行く事にする。
片道30分くらい。海岸沿いをひたすら歩く。
夕日に伸びる自分の影。
海岸にあった謎のオブジェ。
トンネルを抜けた先に広がる海の景色。
「絵葉書かよ」
めちゃくちゃ綺麗!
「いやー、こら最高だなー、歩いて来て良かったなー」とか思いつつ温泉施設に到着したわけです。
そしたら休館日でこんな顔になったわ。
僕、温泉とか銭湯が大好きで、本土に居る時もあちこち行くんですけど、
この、「行ってみたら休み」ってやつ、しょっちゅう食らうんですよね……!
皆さんも事前にお休みの日を調べてから行きましょう。
【この日覚えたこと】
・施設の休館日はちゃんと調べてから行こう
■待ちに待った夕食!
はいそんなわけで民宿に戻って夕食~~~!
神津島名物の伊勢海老、僕が釣ったウメイロ、イサキ、あとはカンパチ?とかシマアジ?とかだっけ?
ご主人がちゃんと説明してくれたのにお腹が空きすぎて全然聞いてなかったので完全に忘れてしまいました。ええと、とにかく美味いやつです。全部神津島で獲れたものらしい。すげぇ!
このカドの立ち具合でもう「美味さ」が保証されとる。
他にも金目鯛の煮付けやイサキの焼き物やフライなど。
これで一人分って言われても困るな~~!
食べ切れるのかこれ?食べたけど。
食後に外に出たら星が綺麗だったので三脚立てて撮影したらこうなりました。
設定とかが全然良くわからんけどまあ良いや。
「神津島の星空、見たかったのに!」的な人は「神津島 星空」とかでググれば良いと思います。上手い人が撮った写真を見た方が良いからね。
いやぁ~便利な世の中だなぁ~~~!
そんなこんなで、こんな感じの「ザ・民宿」って感じのお部屋で就寝!
おやすみなさい!
■二日目の朝
はい。朝食から伊勢海老の味噌汁が出てきました。
バチがあたりそう。
この日は神津島にあるもっとも高い山、百名山にも選ばれている天上山に登る事にします。
こんな感じの白島登山道から入山!
なんでも、5~6時間でだいたいぐるっとまわれるコースになっていて、
初心者にもそんなにキツくない割に展望がすごいらしい。
最初の20分くらいが死ぬほど急こう配で心臓が破れるかと思ったし「こんなもん5時間も続けてられるか!」ってキレそうになったけど、そこをクリアしたら後は結構ゆるやかな山道であります。トトロでも出て来そう。
こういう木のトンネルって良いネ!
一時間くらい歩いてるとだんだん展望が開けてくる!
と思ってたら雲の中に突入!
そんな時に突如現れたひどい名前の池。
枯れてて水も湧いてなかったので「そういう意味でこの名前つけたのかな」とか思いました。
クレームは一切受け付けません。
ちなみに天上山には「表砂漠」「裏砂漠」と呼ばれる砂丘地帯があるのだ!
ヒュー!東京都とは思えん光景!
タイトル:砂漠でのたれ死んだ人
他にもこういう、RPGで長老が住んでそうな中州があったり、
圧倒的な展望が目の前に開けたりするよ!
そしていよいよ……、
山頂についたーーーーー!
「霧がひどい」
しかたなくアンパンなどをかじりながら粘ってみる僕。
「おお……!だいぶ晴れてきた……!」
達成感よ~~~~!
いやーでもこの登山、実際ちょうどいいくらいの距離な気がする!
普段山登りしない人でも結構気持ちよく登れるのではなかろうか!
↑山頂からのパノラマ撮影。クリックで開くよ!
そして帰りもこんな感じの絶景を見ながらゆっくり降りて行きます。
帰りは早かった!
写真だけ見ると一瞬、「あれ?今夏だっけ?」って勘違いしそうになりますね。
全然夏じゃないけど。
結局入山からきっちり5時間くらいでふもとに到着!
山道歩いて汗だくだし疲れたしでお風呂に入りたさがすごいので、
昨日行きそびれた温泉に突撃してみる。
そしたら露天風呂がコレやからね。
なんぞ!
なんぞ~~~~!
この圧倒的開放感……!
ちなみに露天風呂は水着着用なので行く時は忘れずに!
内湯は他のお客さんが居たので写真が撮れなかったのですが、
泡風呂、水風呂、サウナとひと通り揃ってて良い感じです!
泉質は塩化物強温泉なのでかなりしょっぱい!
身体の芯から温まる感じが良いねこれ。
昨日も入れたらもっと良かったけど。
帰りはバスで役場らへんまで戻る。
すっかり日が落ちつつありますが、相変わらず夕陽が綺麗でゴワス。
そして民宿について二日目の晩御飯!
金目鯛と僕が釣ったイサキのお刺身!
まあ率直に言って、「魚が苦手!」みたいな人はわざわざ神津島に来る必要無い気がしますけど、
「魚最高~~~!刺身刺身刺身!」みたいなタイプは絶対来た方が良い気がする。
これはなかなか食えまへんでぇ~~~!
夕ご飯を食べた後に、寝るには早いしなぁと思って島の居酒屋さんに来てみました。
「幻」と言われる赤イカのお刺身!
これが美味いんよねマジで……。イカ好きにはたまらんのや……!
ちなみに神津島にはこういう居酒屋さんもちょこちょこあって、
どこも地元の人で賑わってるし一人で居ると「観光ですか!?」ってすげぇ話しかけられる!
「飲みたいんだったらスナックもあるよ」っていう話を聞いたので行ってみたのですが(写真はダメだった)、店内でベロベロに酔っぱらったおっさんにめちゃくちゃ話しかけられたので笑いました。
おっさん
「なに!?兄ちゃん何歳!?」
「僕は34歳です!」
おっさん
「おお!まだ若いな!オレは何歳に見える!?」
「45歳くらいですかね!?(55歳くらいに見えるけど、多少サバ読んでおこう)」
おっさん
「おっ!それくらいに見える!?実はオレ、もう50過ぎてるんだけどね!ホラ、気が若いから見た目も若いんだよ!ワッハッハ~~!」
「えっ!?そうなんですか!?50歳超えてるようには全然見えないですね~~!」
おっさん
「やっぱりそう!?いやー、兄ちゃん良いヤツだな!もう絶対良いヤツだよ!店に入ってきた時から『コイツは良いやつだ!』って思ったもん!奢ってやるから飲めよ!」
「ちょろいわ」
まあそんなわけで首尾よくタダ酒にはありつけたのですが、
この後もおっさんは「え?大阪出身なの?じゃあバーンってやられたら死ぬんでしょ?ほら、バーン!」っていう茶番を5回くらい繰り返させられたので「奢って貰って当然だったわ」くらいに思いました。
ドロドロのヘドロみたいに酔っぱらって就寝!
■そして最終日
ダイビングショップの「南国」さんに来ました!
せっかく島に来たんだから海に入らないとねーーーーーーーーーー!
ウェットスーツに着替えた僕。何これ?
顔のある黒いしゃもじ?
「南国」の鈴木さんに連れられて本日の目的地、
赤崎遊歩道に向かう。
ちなみに鈴木さんも神津島の育ちらしいのですが、
夏場はダイビング、今くらいの季節は伊勢海老漁、冬になるとタイに行ってダイビングのツアーガイドをやるそうだ。旅人みたいで羨ましすぎる人生。
そして着いたのがこちらの赤崎遊歩道!
こんな感じで飛び込み台が設置してあって夏場はここで遊ぶ人でいっぱいになるらしいのですが本日は貸し切り!
水もめちゃんこ透き通っとる~~~!
飛び込み台から見下ろすとこんな感じ。
結構高いのですが、僕のおばあちゃん家は奈良県の吉野川流域にあって、
小さい頃からこれよりもっと高い所からばんばん飛び込んでたので楽勝!
気ン持ち良いィィイイイイイ!
ちなみに横からの視点でもムービー撮ってたはずなんですが、
何故かデータが壊れてたので動画はこれだけです。
すいません。
そしてこれが本番のダイビングの風景。
ファインディングニモみたいなやつがいる!
ゲットしたヤドカリ!
ヒトデも居るよ!
調子こいてVサインをキメる僕。
流石にもう寒いかと思ったけどウェットスーツ着てれば全然いけますな!
ダイビングが終わったらまた温泉に来てひとやすみ。
神津島温泉保養センターの食堂ではこういう島で獲れた魚の海鮮丼が食べられる。
当たり前に美味い。
更にこの、役場近くにある「よっちゃーれセンター」でも海鮮丼が食べられるのですが、
この海鮮丼がマジで人生で一番っていうレベルで美味かったです。
この2泊3日の滞在中に2杯食べたからね……!
この表情。ヤバい。
そうこうしている内にお迎えの船が到着。
これがいわゆる高速ジェット船で中はこんな感じ!
波を見ながらアンニュイに決める僕。
まあこれも自撮りだけどな。めっちゃ左手伸ばして撮ってるけどな。
三時間もすると段々東京のビル群が見えてくる。
「帰ってきた」って感じ、あるなぁ~~~!
そして東京に到着!
まあ行ってた先も東京なんだけど。
いや~~~~!
あんな綺麗な島が東京にあるとは思わんかったわ~~~~!
■神津島まとめ
・マジで神様住んでそう、っていう意味不明な神々しさは確かにある。絶景。
・魚美味い
・酔っぱらいのおっさんがウザ面白い
・あれこれ詰め込んじゃったけどのんびりしに来ても良いかも
・スマホの電波は山に入らなきゃ普通に入る
・魚美味い
・魚美味い
・魚美味い
・魚美味い
そんなわけで2泊3日で遊んで来たのですが、こういう東京の島々って昭和50年代くらいまでは観光客で賑わっていたのに近年は割と苦戦してるみたいで、飛行機が安くなった事なんかもあって沖縄とかにお客さんをとられてるのかも知れませんね。良いところなんだけどなぁ~~~。
いかんせん東京から近いし夏場を除けば観光客もそれほど多くないので、良い景色眺めて美味い魚食べて温泉入ってのんびり息抜きする、くらいの温度感ならちょうど良い行先なのかも知れません。まあ僕はのんびりするつもりで行ったのに「原稿まだか」みたいな電話は鳴りまくるし星空撮るのに1時間格闘して結局あきらめたし、色々詰め込みすぎたせいで完全にドタバタ劇になってしまったのですが、それでもこれだけの絶景ぶりは他にはなかなか無いので行ってよかった!
皆さんも是非一度遊びに行ってみてくれぇ~!
P.S
食べ過ぎて2kg太りました
ネット歴15年の僕がインターネット自分史を書いた ヨッピーの場合
こんにちは。ヨッピーです(写真一番左)
先日「ウイルスバスター」というセキュリティソフトを展開するトレンドマイクロさんと一緒に「インターネットとセキュリティの歴史を振り返る」みたいなイベントをしました。
ヨッピーが破天荒な自分史を語るイベント「ガチでセキュリティな夜」レポート
http://channel.trendmicro.co.jp/vb/archives/521
その時に「ヨッピーのインターネット史」みたいなのを発表しましてですね、
せっかく作ったのでWEB上にも残しておこうと思い、
こうやって記事にしている次第であります。
ちなみに、30歳以上のオッサンには「あー!懐かしい!!」ってなることうけあいですが、平成産まれの人達にはサッパリわからないかも知れません。「こうだったんだー」と思いながら読み進めるとなんとなく歴史の勉強って感じになる気がします。知らないけど。
■僕と人生初めてのパソコン
当時の一般的なパソコン。やたらとデカい
画像はNECのPC-9821シリーズ、「キャンビー」というパソコンなのですが、
僕が高校生の頃に人生初めて買ったのは「バリュースター」という「キャンビー」よりもう少し性能が良いシリーズのやつだ。20万円くらいしたような気がするけど母親を適当に言いくるめて買って貰った記憶がある。
何故僕が母親を騙してでもパソコンが欲しかったのかと言うと、単純にエロゲーがやりたかったからだ。
その当時高校生だった僕が、何故エロゲーに興味を持ったか、について語るには中学からの同級生であるO君の話をしなくてはいけない。
O君の実家は事業をしていて、O君はそんな裕福な家庭に育ったので、中学生の頃からありとあらゆるゲーム機を揃えていてかなり恵まれたゲーム生活を送っていたのである。
恐らくこれを見ている人達の古い友人にも、一人くらいは「ゲーム機全部持ってる」みたいなボンボン息子が居たんじゃないかと思う。O君はそういった類の「ボンボン息子」の一人だ。
O君はいかんせんゲームに目が無かったので「A列車シリーズ」とか「三国志」とか、パソコンでやるゲームの類もたくさん持っていてゲームにまみれた生活を送っており、
そんなO君は僕にエロゲーを買いに行かせたのである。
「いきなりなんでエロゲ!?」
って思うのはもっともな話なのだけど、当時の僕らは18歳に満たない年齢で、本来であればエロゲーなんて買える歳では無い。ただ人より成長が早く身長も高かった僕はエロ本の類を買う時に店員さんに止められた事は一度も無かったのだ。大らかな時代だった事もあるかも知れない。そして何より僕にはそういう「エッチなものを買うのが恥ずかしい」みたいな感覚がすっぽり抜け落ちた人間だったのだ。
そんな僕に目をつけたO君は僕にこづかい三千円を渡し、お目当てのエロゲーを大阪の日本橋(東京で言うところの秋葉原みたいな町)に買いに行かせるのである。「金を渡してエロゲを買わせる」なんて、今思えばとんだ友達関係だったな、と思うのだけど高校生の僕にとって3000円は大金だ。「3000円もくれるなんて、O君は最高のマブダチだぜ!」なんて思いなら日本橋に自転車を走らせる僕。
その僕とO君の関係により、O君はエロゲーを買うのに恥ずかしい思いをしなくても良いし、僕は1時間やそこらの作業で3000円をゲット出来る。
「Win-Winの関係」と言われて今でも真っ先に思い浮かぶのはこの時のO君と僕の関係だ。
そんな風にしてO君に頼まれたエロゲを日本橋で買い、
O君に渡して代金とおこづかいをゲット、という新感覚のアルバイトをこなす内、
思春期で多感な時期の僕が「僕もエロゲやりたい!」と思うのはしごく当然の流れであり、
O君はO君で、
「よっちゃん(僕のアダ名)がパソコン買ったら、エロゲー貸したるで」
なんて言うもんだからこれはもう買わざるを得ない状況になってしまったのである。
当時はWINDOWS95が発売されて「一家に一台パソコンの時代!」なんて時代の流れだった事もあり僕が母親を説得するのにそれほど時間はかからなかった。
母親も「なんかパソコンっていうのがすごいらしい」みたいな感覚はあったんだと思う。
「これからはパソコンの時代だから!」
「ビルゲイツってのが居てね、これまたすごいんだから!」
「ウィンドウズって知ってる?あれが未来さ!」
そんな適当な事を3時間くらいずっと言い続けた気がする。
僕の気迫に押されたのか、根負けした母親から20万円を超える金額の現金をせしめ、晴れて自分の部屋に人生初めてのパソコンが届いたのであります。
それがNEC-9821 V16というマシンで、メモリがなんと16MBという、今で言えばチンポみたいなスペックのマシンだけど、それでも当時は最先端だ。
その最先端のマシンで何をするか?
もちろんO君に借りたエロゲをやるのだ。
当時のパソコンユーザーが熱狂した伝説のエロゲ、同級生2。
今ではAmazonで2万円くらいの値段がついてて腰を抜かすかと思った。
まんまとパソコンを入手した僕はO君に借りたエロゲーをあれこれ遊ぶわけでして、
その中には↑に貼った「同級生2」のソフトもあった。
当時のエロゲーはWINDOWS95が出るまではNECのPC-9821シリーズでしか動かないものも多く、WINDOWS95が発売されるようになってからようやくエロゲーがWIN機であればほぼ動くようになり、NEC以外のユーザーが狂喜乱舞した事は言うまでもない。
そんなわけで買ったパソコンですが、インターネットにも繋いでいないため結局はすぐに飽きる。インターネットの繋がっていないパソコンは僕にとって面白いオモチャでは決してなく、そのうち「エロゲ専用機」と化してしまった。
そうこうしている内に段々部屋のパソコンがホコリをかぶるようになり、
母親から「高かったのに……」などと愚痴を言われていたのが高校3年生の頃だったように思う。
WINDOWS95の起動音。懐かしさに震える人も多いと思う
■借金で買った2台目のパソコン
そんな感じですっかりパソコンから離れ、大学に入学してパチスロと賭けマージャン三昧というひどい生活を送るようになった僕に、ある転機が訪れる。
それがこのDiablo2というゲームだ。
当時の「パソコン」はまだ市民権を得てるとまでは言えないポジションで、
やはり「オタクのオモチャ」というような感覚が強いアイテムだったように思うのですが、
地元の友人の兄に「サーファー兼DJ兼オタク」というハイブリッドな人がいて、
その人に初めてやらせてもらったエロゲ以外のパソコンゲームがDiablo2だ。
これがもうハンパの無い面白さで、スーパーファミコンでやるような、ストーリーをなぞるだけのゲームとは違い、インターネットを通じて世界とつながっており、全然知らない外国人が「JAAAAAAAAAAAAAAP!」とか叫びながらいきなり襲い掛かってきて殺されたりするのだ。ディズニー映画だけで育ってきた僕がいきなりマッドマックスを見たようなものである。相手からアイテムを盗むために詐欺みたいな事を平気でやる連中がゴロゴロ居るとんでもない世界がパソコンの中に広がっていることの衝撃たるや。
このゲームにすっかり魅了され、友達の家に行ってはDiabloをやらせて貰っていたんだけれど、だんだんそれだけでは飽き足らず、「家で思う存分やりたい!」と思うようになるのは自然の流れであります。ただし家のエロゲ専用機と化していたバリュースターではDiabloの要求スペックがクリア出来ず、結局は新しいパソコンを買う事になるのである。
流石の母親も2台目となると渋い顔をしたので、
「大丈夫!パソコンはもう全部覚えた!」
「今回こそはヤバいことになりそう。前回はちょっと時代を先取りしすぎてたかな」
とかなんとか適当な事を言いながら母親からの借金という形で13万円を借り、2台目のパソコンをゲットすることになる。OSはWindows98SEだったと記憶している。
ちなみに借金はパチスロで稼いですぐに返した。
当時のパソコンはこんな風にマウスの裏にコロコロしたボールが入っていて、定期的に掃除しないと反応が悪くなったりした。デジタルなのかアナログなのか良くわからない時代の話である。
■初めて手にしたインターネット
そうして手に入れた2台目のパソコン。
Diablo2はオンラインゲームなので当然インターネットにも繋ぐ。
加入したのがこちらの「フレッツISDN」というサービス。
恐ろしい事に↑の写真は現在のフレッツISDNホームページの画面のキャプチャで、
今の僕の心は「まだサービスやってたのか……!」という驚きに満ちている。
当時のインターネットは今では信じられない事に繋げば繋ぐほど電話料金がかさむという従量課金制のヤクザみたいな料金体系になっていて、ヘビーユーザーの中には月に電話料金10万円を請求されて頭を抱える、みたいな人もたくさん居た。それを避ける為にネットユーザーは「テレホーダイ」という深夜のみ電話し放題、みたいなプランに入っていたのだ。
なので毎日23時のテレホタイムになると一斉にインターネットが重くなるのが常だった。
そんな中でフレッツISDNは一日24時間繋ぎっぱなしにしても定額という当時としては画期的だったサービスなのですが、後述するADSLの普及で一気に市場から駆逐される事になる。
なにせ64kbpsというアナログ回線に毛が生えた程度のスピードしか出ないシロモノなのだ。エッチな写真を見ようと思ってもジワジワ上からあぶり出しみたいに表示される。オナニーするにも忍耐が必要だった頃の話、平成産まれの人達には想像も出来ない世界の話だ。ただし、それでも当時のISDNは「高速回線!」みたいな扱いを受けていた事は書いておきたい。テレホ組からISDNは羨ましがられたものだし、僕はそんなテレホ組を散々バカにしてたし、2ちゃんねるに「アナログ回線氏ね」とか2000件くらい書いて荒らしたりもした。
そんな中で2001年に僕の人生を変えるエポックメイキングな出来事が起こる。
それが「テキストサイトの開設」だ。
テキストサイトとは文字通り「文章をメインコンテンツに据えたサイト」の事で要するに「日記サイト」であります。今で言うところのブログみたいなものだと思って頂けるとわかりやすい。
ただし当時は前述の通りインターネット回線が死ぬほど遅く、画像を多用すると読み込みに時間がかかるため、基本的にはみんな「文章だけ」で日記を綴っていた。だからこその「テキスト」サイトである。
動画なんてもってのほかで、恐らく、今のHIKAKINさんなんかの動画をネットで落として見ようと思えば読み込みに20時間くらいかかったはずだ。もし今のネット回線がこの頃のスピードに戻ったとしたらHIKAKINさんはYoutuberを2秒くらいで引退するだろうしDMMも倒産間違いなし!になると思う。それだけ今のインターネットは快適になったわけであります。技術の進歩ってすごい。
で、何故僕がテキストサイトを作ったか、と言うと、
「それしか出来なかったから」というのが正解に近い。
今みたいにTwitterやFacebookも無い時代で、「インターネットで何かしたい」と思ったらホームページを作って日記を書くくらいしか自分に出来る事が無かったからだ。
FLASHアニメも作れないしプログラムも書けない。でも自己顕示欲だけどはバリバリある。日記なら自分でも書けるかなとなんとなく思ってはじめたのがこのテキストサイトだ。
そしてこれをきっかけにネットで文章を書く事を覚え、今ではそれでもって生計を立てているのだから感慨深い。スティーブ・ジョブズが言ってた「点が線になる」というのはこういうことか、と思う。
いまちょっと格好良く「点が線になる」とか言ってみたけど、当時書いていたのはチンポがどう、みたいなどうしようもない話がほぼ100パーセントである。当時は童貞だったので童貞ネタと人の悪口(バイト先の店長とか)くらいしか書いた記憶が無い。バイト先の店長を空想上で惨殺するような日記も良く書いた。友達の彼女がブスだという話もたくさん書いた。そんな点が線になったところでたかが知れてる、という事だけは言っておきたい。そしてやっぱり今でも同じような事をしている気がする。
■普及しはじめるインターネット
そうして僕は日夜箸にも棒にも掛からないような日記を書いて日々を過ごしていたのですが、これが随分面白かった。何せ今までまったく接点が無かったような友人がガンガン増えて行くのであります。オフ会に出席するためだけに東京に行ったりもしたし、自分でオフ会を開いたりもした。夜になるとネットの友達とのチャットやネットゲームに明け暮れて学校にも行かず、インターネットにどっぷり浸かっていた時期だと言える。
そうこうしている内に、ある大きな動きが起こる。
それがYahoo!BBモデム大量配布事件だ。
Yahoo!BBがモデムをばらまき?
http://allabout.co.jp/gm/gc/48208/
これは2003年当時のAllAboutの記事ですが、
Yahoo!BBが駅前でADSLのモデムを配りまくるという事案について解説した記事だ。
老若男女に片っ端からモデムを配り、「モデムが無料やで!」みたいなセールストークで強引(?)に各家庭にネット回線を敷きまくったのであります。振り返って考えてみると「滅茶苦茶だな」の一言ですし、当時のネットでもこの販促キャンペーンについては非難の声がたくさん挙がっていて、音頭を取っていた孫正義さんも盛大に叩かれていた記憶があります。モデム配るだけ配っておいてネットの開通工事が全然進まなかったり。
色々穴もあるしかなり強引とも言える手法ですので、怒る人達がいるのは当然の事だと思うのですが、皮肉にもこの強引なキャンペーンがインターネットの普及を爆発的に早めたのであります。賛否両論あるにしろ、この手法がインターネットの普及に勢いをつけたのは間違いないと思う。
殿様商売をしていたNTTに価格競争をふっかけ、接続料金の低価格化を引き起こしたのも大きい。これによって従来の数十倍の速度の回線を半額で使える、みたいな感じで、当時の日本のネット回線は世界最安と言われるような環境になった。みんなが接続速度や料金を気にせず、好きなだけインターネットに没頭出来る環境がいよいよ整った、と言えるかもしれない。
そしてmixiの時代がやってきます。
前述したYahoo!BBによるインターネットの普及率の底上げが何をもたらしたかと言うと、
荒っぽく言えばインターネットが「オタクのオモチャ」から「一般人のたしなみ」に変化した事だと僕は思う。
それまでのネットと言えば何事にもこだわる、マニアックで専門的で少し気難しいオタク層が主流を占めていた記憶があるのですが、インターネットの普及によってなだれ込んできた「一般人」がすごい勢いで幅をきかせはじめた。
一般の人達は作るのにhtmlの知識を必要したテキストサイトより手軽にはじめられる新しいサービスである「ブログ」またはmixiをこぞってはじめたのである。
また、アメーバブログによる「芸能人ブログ」の登場がそういう「一般人」をインターネットの世界に引きずり込むのに一役買った。それまでは文章をコネてコネてコネくりまわして「日記」に仕立て上げていたテキストサイト育ちの僕からすると、「今日はランチで○○を食べました♪」なんていうプレーンな、毒にも薬にもならない文章がアップされ続けるブログやmixiといった文化に「これがコンテンツとして成立するのか……!」と衝撃を受けた事を覚えている。
はあちゅうがブログをはじめたのも丁度この頃の話だ。
そして彼女がブログで自分の顔写真を載せただけで「芸能人気取りか」とボッコボコに叩かれた時代でもある。
今では「モンストの会社」として認知されているであろうmixiだけれども、今で言うところのFacebookのポジションにすっきり収まっていて、若い人達はみんなmixiのアカウントを持っていたし、新しい知り合いが出来るととりあえずIDを交換して「マイミク」になったものである。
見ず知らずの誰にでも開かれたインターネットにおいて、友人関係の延長線上で作られたmixiの「優しいインターネット」は恐らく「一般人」の人達にとって居心地が良かったんだと思う。「全盛」と言って良いくらいに隆盛を極めた。同じニュースのトピックでも2ちゃんねるとmixiでは論調が随分違ったりして「面白いものだな」と思った記憶もある。
ただし僕らテキストサイトの人間はネットの隅に追いやられ、どんどん存在感を失いつつあった。
■そしていよいよ、あいつがやってきた
そして満を持して登場するのがこのお化け商品、iPhoneの登場であります。
発売が2007年なのでそれでももう8年も前の事だと思うと感慨深い。
これが登場する事によってインターネットが「家の中にあるもの」から「持ち運べるもの」に変化した。インターネットの最終進化系がこれなのかな、と思う。
この衝撃はデカかった。
僕がその実物を見たのは居酒屋に家入一真さんがiPhoneを持ってきて「良いだろー」と自慢した時が最初だ。それまでの携帯でのネット接続と言えばガラケーでショボいページを見るもの、だったのが「普通のインターネット」がiPhoneの中には展開されていて衝撃を受けたのを覚えている。「これは日本の家電メーカーの携帯は全滅するな」と思い、結局はその通りになる。
家でコソコソと、23時になるのを待ってインターネットに繋いでた時代から考えるととんでもない進化だ。他にもTwitterが流行り始めたり、あれだけ隆盛を極めたmixiが自爆としか言えないような愚策を連発してユーザー離れを招いたりと色々あるのだけど、その辺の話になるとご存知の方も多いでしょうから今更書くまでも無いかな、と思う。
こうしてインターネットが持ち運べるものになり、24時間いつでも触れられるものになった事でインターネット上のコンテンツがもてはやされるようになり、その流れに何故かたまたま乗れてしまったおかげで今の僕があるのだろうな、と思っている。2006年に加入した「オモコロ」も当時はインターネットの片隅で細々としょうもない記事を量産していたのが、SNSの普及によって広まり方が段違いになり、なんとなくそれがビジネスとして成立するようにまでなってしまった。
iPhoneの恰好でiPhoneの発売に並んでCNNに出たりもした
振り返ってみるとここまで書いてたった15年間、その15年間で良くここまでインターネットが進化したなぁと思っている。ちなみにファミコンがPS4に進化するまでは30年近くかかっている。それでもすごい話ではあるんだけど。
一応補足しておくと、これはあくまで「ヨッピーのインターネット史」であって、「日本のインターネット史」ではないという事を伝えておく。事実と違ってるかも知れないし、抜けている事がたくさんある事も理解している。ただ少なくとも僕はこういった「点と点」を繋いでここまで来たと思っていて、それをなんとなく残しておこうと思ってこれを書いている。「僕はこうだった」というのがある人は是非それを書いて欲しい。僕はインターネットを愛しているし、同じようにインターネットを愛している人のラブレターを読んでみたいと思うからだ。